この世に生まれて逝くまで、私たちは様々な行事に立ちあいます。地域や家々で違いはあっても、何気なく身についたその風習は、親から子へ。子から孫へと、ずっと昔から代々受け継がれてきました。この伝統を私たちも大切に受け継いで伝えていきたいものです。
初めての誕生日に健やかな成長を祝う行事で、一歳の誕生日前に歩いたお子様には「紅白の小餅」を少しず背負わせ、転ぶまで「餅」を増やす習わしがあります。転ぶことで厄落としになると言われます。
誕生日までに歩かれなかったお子様には「餅」を踏ませ”一歩一歩大地を踏みしめて歩いて欲しい”という親の願いが込められています。
本来のお正月は年神さまを迎えてお祝いする行事です。正月前から「鏡餅」やしめ縄を飾り、正月を待ちます。
正月中は、感謝と喜びの気持ちを込めて、お屠蘇やお節料理、雑煮などを頂きましょう。
成人式とは二十歳を成人とみなし、一人前の大人と認める式です。祝日として1月の第3月曜日と定めてありますが、盆の帰省で人が集まることから夏に成人式を開催する地域もあります。
そのときに親戚などからお祝いを頂いたりし、晴れ着を見てもらうことに合せてお祝いのお返しとして「お赤飯」や「紅白万十」などがよく使われます。
3月3日は桃の節句(ひな祭り)とされ、女の子の祭りとされています。雛飾りと「菱餅」を飾り、「ひなあられ」を食べます。
桃の節句には「紅白万十」と「お赤飯」でお祝いしましょう。
幼稚園入園、小学校入学は、子供はもちろん、親にとっても晴れがましい感激です。祖父母や親戚、親しい方を呼んでささやかなお祝いをしましょう。
記念に「紅白万十」をお土産にすると大変喜ばれます。
5月5日の子供の日は端午の節句と呼ばれます。中国の陰陽思想によれば、5月5日は1年で最も邪悪な日とされ、その邪気を払う行事、それが端午の節句だったのです。
菖蒲湯に入ったり、「柏餅」でお祝いをする行事です。
「髪置き」、「紐とき」とあり、氏神さまへのお子様の健やかな成長を願ってお参りして祝う行事です。男児は五歳、女児は三歳と七歳の11月15日に行い、千歳飴を食べます。
また親戚に晴れ着を見てもらうのに合せ、お祝いのお返しに「お赤飯」、「求肥」、「紅白万十」がよく使われます。
家を建てるにあたって、まず敷地を浄め、土地の神様をお祭し、工事の安全を祈願するのが地鎮祭です。神事には昔から「餅」をお供えします。
棟上げは家の土台ができ、柱を立てて、棟木を上げるときに行う儀式です。簡単な祝宴の後、「お赤飯」や折詰めを近所にお配りすると喜ばれます。
あの世から里帰りされる先祖の霊をお迎えして供養し、再びあの世にお送りする行事です。
初盆から年忌ごとに「万十」や「団子」をお供えします。
年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日です。
家庭でも父母、祖父母の長寿をお祝いします。「お赤飯」や「紅白万十」など祝い菓子などでお祝いしましょう。
春分、秋分の日を中心に、前後3日間併せて7日間をお彼岸といい、「おはぎ」、「万十」、「団子」をお供えして、お寺やお墓参りをします。
そのあとみんなで食べたり親戚に配ったりします。
還暦 | 61歳 | 生まれた干支に還ることから |
古希 | 70歳 | 「人生七十古希希也」(杜甫)から |
喜寿 | 77歳 | 「喜」の草書体から |
傘寿 | 80歳 | 「傘」の略字から |
米寿 | 88歳 | 「米」の字が「八十八」で出来ていることから |
卒寿 | 90歳 | 「卒」の略字「卆」が「九十」になることから |
白寿 | 99歳 | 百の字から一をとると「白」になるから |
紀寿 | 100歳 | 一世紀・100年から |
参考資料「熊本の冠婚葬祭」